14.

5/10
前へ
/90ページ
次へ
「……英影(ひでかげ)」  ――あ。  不意に耳元で囁いてくる、声優さんばりの低くて響く声。俺のモノが素直に反応を示してどくんと脈を打つ。 「急に呼び捨て、ズルい……」 「……俺も呼んでほしいです」  先生ってつけないだけなのに、恥ずかしい。 「……司」  正面から見れなくて、上目遣いになりながらつぶやいてみる。  司のもぴくんと魚みたいに跳ねた。嬉しくて、ふふっと笑みがこぼれる。 「つかさくーん」  下半身に向かって呼びかけると、むう、と唇を尖らせた。 「……遊ばないでください」  と、乳首をデコピン(?)された。思わず「ひゃっ」と高い声が出る。でも声が出た途端に竿ふたつ握ってる俺の手に力が入ったので「うっ」と司も小さく呻いた。 「もう……」  呆れたようなため息をつくと、司は中心から手を離し俺の肩を寄せ、そのままのしかかってきた。ベッドがたわみ、俺はゆっくりとシーツに貼り付けにされる。天井を背にして俺に覆いかぶさる司の顔は……もう、雄のそれだった。 「ふぁっ……」  きゅっと乳首を摘まれただけなのに、びりびりと刺激が全身を巡る。司の指からビーム光線が出てるんじゃないかと錯覚してしまう。  何度か肌を重ねたはずなのに、そのどれとも違って。俺の神経が司の触れるとこすべてに過剰な反応を返してくる。 「は……あっ」  鎖骨をかぷ、と軽く噛まれた。熱い舌にぞろりと窪みに沿って舐められて、じんじんとした快感が脳天にまで届く。  なんだこれ。なんかヘン。  俺の身体、どうなっちゃってんの。  なんでこんなに敏感なの。
/90ページ

最初のコメントを投稿しよう!

171人が本棚に入れています
本棚に追加