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「それは壱の問題だ、僕は小さい頃から僕であって僕じゃない、自分でも何を言っているのかわからないけど、大人になりたい。
思い通りに、自分でやりたい」
「…、」
「壱に告白された小5の時、もし愛ちゃんだったとしても断らなかったと思う。
小さく幼い僕を2人とも僕の手を引っ張って僕が居心地の良いように世話をしてくれた。
感謝している」
「4-5歳で成と出会い、成以外なにもいらないとずっと思ってきた、俺に飽きたのか?なんで愛が出てくる関係ないだろう」
「わからない…、対等になりたいのかなあ?
愛ちゃんにも世話になっている」
「対等って、……対等のつもりだった」
「そうかな、全て金銭的に援助してもらって対等ではないよ」
並んで座って、時おり目を合わせたり、壱は顎の髭を触ったり僕は下を向いたり、行動も会話も同じような繰り返しだった。
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