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あれから、何年経っただろう。
舞はもういない。
なんで、俺は守れなかったんだ。
何度も自分を責めた。
俺のせいで、俺の客のせいで、舞は…死んだ…。
でも、いくら責めても、舞は帰ってこない。
俺はバカだった。
毎年、一緒に花火ができると思ってた…。
今夜も暑い。
8月8日。舞の誕生日で、舞の命日。
うそだろ、舞…。
舞の親は、舞の遺体を引き取ろうとしなかった。
俺にとっては唯一の救いで、舞の骨を拾うことができた。
今も一緒にいる。
2人で撮った写真の1枚もないのに、でも舞はここにいるんだ。
この家で、舞がオムライスを作ってくれた。
この家で、舞が待っててくれた。
今も、舞はこの家で俺の帰りを待っててくれる。
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