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「展開が早すぎない!? どう思う?」
店に戻った景子は、広美に状況を説明した。
「良かったじゃん」
広美はこともなげに笑顔で言った。
「でも、さっき初めて話したんだよ?」
「そんなもんじゃないの? 話したのは初めてだけど、お互い前から顔は知ってるわけだし」
「まあ、そうだけど……」
手放しに喜べない自分がいた。
「何が心配? 嵌められてるんじゃないかって思ってるの? 食事に行くふりして、如何わしいところに連れて行かれたり……とか?」
「やだ! そんなことは絶対にないよ!」
「でしょ? だいたい景子だって『ダレダレ詐欺』してるじゃん!」
広美は微苦笑した。
「そうなんだけど……」
「心配だったら連絡しておいで。駆けつけてあげるから」
そう言ってから広美は接客についた。
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