ピアノ練習方法についての研究その6~ツェルニー30番の高みに到達したら~

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ピアノ練習方法についての研究その6~ツェルニー30番の高みに到達したら~

さて、ブルグミュラー25をこなしたら次は上のクラスである。一般にピアノ教室に通っていると練習歴6年、大体小学校卒業とブルグミュラー25卒業が重なる。小学校卒業と同時にほとんどの人が辞めるので、ここからはピアノ教室経験者以上のレベルとなる。周囲のピアノ経験者のおばさんとも話が噛み合わなくなってくるレベルだ。 ツェルニー30番のレベルまで辿り着いた人は教本の選択肢が増えてくる。具体的にはソナチネアルバム、2声インベンション、ブルグミュラー18あたりがメジャーだ。趣味本の中級アレンジにも抵抗無く入れる。練習にも上達を強く意識した練習と趣味を意識したやり方の二択がある。ここでは攻める方法を紹介しよう。 それは40番を意識して練習する事である。40番には30番と同じテクニックを使用し、ちょっとだけ難しくアレンジしたような曲が多い。30番をこなしたら、それと似た40番も同時に進めてしまうのがいい。大体30番3曲につき1曲位40番を入れるとよいだろう。40番はたまにでいい。なお、30番もそうだが40番は速度指示が異常に速いので無視して自分の好きな速度に落ち着けるとよい。速度指示を守ろうとするといつまでも進まない。そんな事にこだわっても無駄だ。 このようなやり方をすると40番のレベルでも割と抵抗無く弾ける事がわかるはずだ。30番と40番にそこまで差は無いので並行して進めていく。絶えず上に進むことを意識するとよい。自分の進歩状況を確認しながら、行けそうだと思った40番の曲をたまに弾く。同じレベルを固めるのではなく、隙があれば上を狙うという模索型の姿勢が重要だ。 30番がつまらない人は重要だと思う曲、例えばNo8.15.30等に絞り、ブルグミュラー18やソナチネ、2声インベンションを併用するといい。30番のレベルでは選択肢が増えてくるだけあって練習方法の工夫も今まで以上に必要になる。しかし、土台が固まっているので、練習自体はバイエルやブルグミュラー25の時よりも楽になる。 クラシック以外を弾きたい人は主に中級アレンジが対象になる。クラシックと異なり、スケールやアルペジオはあまり出てこないので、ツェルニー30番は曲を絞って最小限でいい。むしろ中級アレンジを沢山こなし、隙があれば上級アレンジに進んだ方がいい。
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