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初めての夜
俺と隼一はそれぞれ、別に風呂に入った。
先に風呂を出ていた俺は、俺のスウェット姿の隼一の姿に釘付けになり、鼓動を早めた。
「あ、麦茶飲む?隼一」
「うん」
隼一に麦茶のコップを渡すと、喉を鳴らし、隼一は飲み干すと、
「ホントだな。注いでくれる相手で麦茶の味、て違うな。めちゃ美味い」
にこ、と愛嬌のある笑顔にドキ。
「...あ、どうしよ、ベッド一つしかないけど」
隼一が笑った。
「見たらわかるし、一人暮らしなのに、ベッド二つあるとか変じゃない?大学生の身で」
「や、そうじゃなくて、布団、出そうか、て言いたいんだけど、無いし...ソファ使うか」
「...一緒に寝よ?」
そうして、俺と隼一は並んでベッドに座ってる。
「緊張しすぎ、灯真」
「なんでそんなに冷静なの、隼一」
「冷静なんかじゃないよ」
片手を取られ、隼一の左胸に押し当てられた。
隼一の心臓、バクバク言ってんのがわかった
「....な?」
「うん....」
。
「お互いさ、初めて、て、ついで、しない?て、最後まで、出来るかわかんないけど」
「初めて、て、てい、か...」
隼一の提案を受け入れ、互いにスウェットを脱がせ合い、裸でもつれ合い、唇を重ねる。
何度も角度を変えての深い口付け。
「....キスも初めて?灯真」
見つめ合った後、少し慌てて頷いた。
「にしては上手いね」
「ぬいぐるみで練習してたから」
思わず、笑った。隼一も。
太腿に当たる...隼一のアレ。
俺で勃ってくれてる、て、なんか嬉しい。
「あ、口でやってみない?」
「口で?あ、フェラ、て奴?」
シックスナインの体勢で、隼一の勃起を舐めた。
ずっと好きだった隼一の...。
「...隼一、なんか上手くない?」
「練習してたから」
本当に上手いけど...。
「練習、て、どうやって...?」
「バナナで」
思わず吹き出した。
「灯真も上手くない?」
「俺も練習してたから」
「どうやって?」
「バイブで」
俺の股間に頭のある隼一が吹いたのがわかった。
「マジで?灯真、すげーな」
俺の勃起を握ったまま、隼一が振り返り、互いに作り話ながら、返答に失敗した...と俺は小っ恥ずかしくて、顔が熱い。
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