記憶喪失の僕と約束の手紙

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「ん?どうした聞いてる?」そう女性が問いかけてくるが「違うんだ!あの日あの日あの日」と繰り返すことしかできない。涙を浮かばせながら。そんな僕を見たら「アハハ アハハアハハハ」女性は壊れたかのように笑いだした。「もしかして全部思い出しちゃった?」狂ったように悪魔のような笑みを浮かべて喋る。「君が記憶を失ったのは知ってたんだ!アハハ通り魔事件にあってさ似た記憶であった夏祭りの記憶がフラッシュバックして君が倒れてさ!これは使えるな!あたしの正体知ってるものを始末すると同時にいい娯楽になりそうだってね。アハハアハハ面白いよ」丘の上狂ったように笑う。真っ白なほくろ一つない肌で。手に包丁を持ち出して、「君も……君もあの子と同じにしてあげるよ」とグサリ。突き刺さる音と薄れゆく視界のなかで親友を殺した殺人鬼の声が響く「その絶望顔はすごくいいっ!やっぱ…………もどし………こ…して……せい……だったわ」
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