記憶喪失の僕と約束の手紙

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時間少し前「○○くんだよね?」と聞いてくる女性。たぶん約束を僕がしていた人物。黒い髪とほくろもシミのない肌の女性。「はいそうです」「約束覚えてたんだね」そう言ってくるけれど………僕は覚えていない。だから正直に、思い出すために、僕は記憶喪失であることを女性に告げた。彼女は少し笑ったような気もしなくはなかったが、それより戸惑いが大きかった。「えっ」そう思わず声を出してしまっていたほどに。広場の中心で。それでも僕は記憶喪失であることを告げたあとにこう続けた「思い出したいんだ何があったのか」そう言えば女性は、「広場から離れてこっちについてきて」と答える。連れてこられた場所は人気のない丘。
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