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「ううん、迷惑じゃあ?」
「迷惑なわけないじゃん! 私だって、ずっと蓮のこと思い出してたし……」
「ハハッ、思い出す程度?」
「嘘よ! ずっとずっとずっとずっと、片時も忘れたことなんてなかったわよ!」
「愛華〜!」
唇が重なり、熱いキスをした。
「俺、こんなだけど……これからは、ずっと一緒に居てくれないか?」
「うん。しょうがないから一緒に居てあげる! その代わり、ずっとだよ!」
「うん」ぎゅーっと抱きしめられ……
「ずっと一緒に居ような」
「うん」
「愛してる。愛華!」
「私も……」
そのまま交際をし、蓮は『秋には結婚しよう!』と言ってくれたが、奥さんの命日である私の30歳の誕生日に、ケジメをつけたいと思い我儘を言った。
「7月7日に入籍しよう!」
お墓参りに行き奥様にご報告。
30歳を超えて、まだお互い相手が居なかったら……
という約束だったから。
「これからもよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願いします」
「俺と結婚してくれてありがとう!」
「私と結婚してくれてありがとう〜」
翌年、元気な男の子が生まれた。
「貴方もモテるのかなぁ〜ママ心配」
「何言ってるんだよ! 愛華には俺が居るだろう〜」
「ふふ、そうだったわね」
チュッ
「次は、女の子が欲しいなぁ〜」
「ヤダ、すぐには無理よ!」
「え〜!」
チュッ チュッ
「やめてよ〜」チュッ 赤ちゃんにキスする愛華
「あ、ズルい俺にも〜」
「ふふ」
「ん〜早く〜」
「やだタコみたい」
「ん〜愛華ちゃん? ん〜」
「ふふ」
ーfinー
心優(mihiro)
2022.8.17
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