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ネットフリックス最新作!
以前ご紹介したNetflix「オスマン帝国 皇帝たちの夜明け」シーズン2が配信されておりました!
シーズン2も良かった!
是非このままシーズン3も製作してくださーい!!
ということで、ネトフリ滞在時間が非常に伸びる昨今です。
シーズン2は、なんと・・『ヴラドVSメフメト2世』!!
こちらをお読みいただいておりましたらお馴染ですね。
コンスタンティノープルを落とした征服王メフメト2世と、ドラキュラのモデルになった残虐な串刺公ヴラド・ドラクラの戦いが描かれていまーす!!
ヴラドは子ども時代をオスマン帝国で過ごした属国ワラキアの人質なのですが、非常に血なまぐさい人です。もうほんと、どうしたらこんなに歪むの?ってなりましたね・・。
史実が怖い。
ヴラドのお父さんは、ヴラドと弟がオスマン帝国の宮廷に人質になっている間にオスマン帝国を裏切るんですよ。
ヴラドは子ども時代に親に裏切られているわ、オスマン帝国のスルタン(メフメト2世の父)には殺されそうな圧力を感じながら育っているわで。
まあ、歪んだんでしょうね。
そして、メフメト2世の有能さがたっぷりと描かれていますよ。
この人がいかに最新式の大砲を開発し続けていたか。
コンスタンティノープルの壁を壊すためだった大砲は小型化して、川越えの戦術で使われます。当時の最新式の戦い方。
軍事マニアもきっと楽しい。
私はマニアではないんですけど、戦略とか戦術とか大好きなので「うひゃー」ってなります。オスマン帝国は心理戦をよく使うのが面白いですね。そしてヴラドはオスマン育ちなので、その裏をかいてくるんです。
メフメトは寛大さを最大限に使った、というような学者の考察がありましたが、良いわーと思いました。
戦場で寛大になることは、残忍さと同じように逆らえなくなる効果があるということです。両者のスパイたちが情報戦線を繰り広げる中で、戦場ではそういう心理的な効果がすごく大事だったということ。
メフメト2世、皇帝としての理性や寛大さが知性から来ている感じで良いです。対するヴラドは残忍さで人を従わせていたので対照的ですね。
ヴラドのしぶとさも相当。幼い頃からオスマン帝国でメフメト2世と育ったヴラドは帝国の戦い方を知っているので一筋縄では行きません。自国民の村を自ら滅ぼしてまで焦土作戦をする非情さ。
メフメト2世もヴラドも人に裏切られ続けた人生だったので、この二人はどこか運命的です。メフメト2世は父親に王位を譲られた後で奪還されたり、コンスタンティノープル陥落の時に右腕である大宰相に裏切られていましたが、そんな時でも感情的に取り乱したりしないタイプ。理性が超人的です。
対するヴラドは裏切る側になりました。
ヴラドの弟がずっとメフメト2世に高官として付いているところも面白いです。彼は王子でありながら、兄のヴラドより帝国のスルタンであるメフメト2世の下で働くことを選びます。
人間の生き方にも見応えあるのではないでしょうか。ネトフリ加入されている方は、是非。
ちょっとヴラドの残忍さが見るに堪えないかもしれませんが、これは史実です(より悪い)。
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