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わかりやすいほどの期待を一身に受ける。
それって…
「濡れたとこ踏んだ跡、とかではなく？」
「普通の人には見えない系」
「超能力的なやつですか？」
「そうそう」
そうそうって…
そんな容易く言われても、何も出てこない。
地に足つけて、なんなら這いつくばり、時に有休余らせて消化に困る一会社員が捻り出せる頓知なんてたかが知れてる。
さして明るくもな…いやむしろ築30年超の暗めのオンボロアパートでキラキラを自家発電してる、そんなあなたのポテンシャルに見合うベストアンサーって、なんだ？
そもそも、その応えるべき期待とはなに？
そんな小難しい話じゃないの！？
こうやって時間をかければかけるほど、もったいぶってるわけでもないのに相手の期待値は右肩上がりにぐんぐん伸びる。
1.切れ味抜群のボケ返し。
2.明日を生きるための名言。
3.役作りの一環
どう考えても答えは3なんだけど、なら、捻りはいらない？
一般人の平凡な着想なら？
焦るな！
急げ！！
「突然見えるようになったら、眼科に行きます！」
大きく、力強く断言した私に、無表情で低めの天井を仰いだ国民的人気俳優 佐田周。
ハズしました、はい。
（地獄ー！！）
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