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その後、2021年の５月は何事もなく過ぎていった。
新型コロナウイルスに対するワクチン注射が進み、日本各地で医療関係者に対する“サプライズ花火”などか上がり、やはり東京五輪は開かれていくようだった。
俺は５月半ばに２回目のワクチン注射を射ち、また後遺症に苦しんだ。
両親も射ったが、特に後遺症は出なかった。何故、俺だけが。
感染者は、まだ増え続けていた。
５月の末から６月の初めにようやく新規感染者が“高止まり”し始めた。「コロナ慣れ」などという言葉を目にするようになった。
病院は臨戦態勢が続いている。
俺はコロナ患者用のゴミ箱の回収に四苦八苦していた。俺自身の感染にも気を付けないといけなく大変だ。
通常の感染ダンボールを圧縮する廃棄場で被るビニールスーツが支給されたりして、着用が面倒になってきた。
この間に、また俺の周りでとんでもない事が起こっていたが、俺は全く気付いていなかった。
相変わらずの間抜けである。
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