① messenger/リンキンパーク

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『鈴木さん、お久しぶりっす。ちょっとお伝えしたい話があるんすけどー』会 千『おー、久々。どうした?』 何気ない様子で返信したが、俺は内心ビビっていた。去年の話をしてくるのではないかと、用心した。 『あの去年ケンカした連中、いたでしょ?』会 千『あー、いたね。…あの時はゴメンね』  やはりその件か。俺はわざと惚けたメッセージを返した。 『いや、その件は良いんすけど…』会 千『どうした?』 『最近、アイツを日雇い現場で見たんすわ』会 千『え?』  これは俺の心の声と重なった。  つい先日、アイツらに連絡しようとしていたからだ。何というタイミングだろうか。 『ほら、髪の毛オレンジのおっさんいたじゃないですか? アイツがいました。髪、黒にしてましたけど』会  「…」  驚いた。  アイツらはまだ浜松にいたのだ。  …いや、“オレンジ”(もうブラック?)だけか。確か、山内とかいった老け顔の男だ。“ツンツン頭”の真里谷の手下で森と組んで何度か俺を襲った。口に伊島特製の『激辛ニンニク赤味噌 熟成バージョン』をぶち込んでやった。  ちなみに、老け顔の山内は俺や会より年下だと思う。  とにかく、会はその山内の件も含め、話したい事があるようだ。  少し胸騒ぎがしなくもなかったが、俺は会と会う約束をした。  場所は六兵衛にした。去年も共通の知人と三人で飲んだし、この前に立ち寄り、あのカンとかいう中国人女性がいなくなっていたのも気になっていた。  何より、会の都合の良い日が次の土曜日しかなく、街中で土曜の夜に空いてそうな居酒屋を俺は六兵衛しか知らない。六兵衛の店長夫妻には言えないが…。
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