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『美しい自然を守るためなら、僕はなんでもするつもりだよ』  彼の言葉に、なんの考えもなしに賛同したわたしは、彼の本質を見抜けなかったのだろう。  わたしは水面で立ち尽くす。泣くことすらできないまま。彼の背中が遠ざかっていく。  そんなわたしを慰めるかのように、蛍たちが静かに静かに光るのだった。
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