市場に立つ

1/1
前へ
/91ページ
次へ

市場に立つ

 十一月って、こんなに暖かかったっけ?  そう思いながら、日々を過ごしているマーナです。  思えば、今年もさまざまなことがありました。  ゲーミングチェアを諦め、ホットクックを諦め、某新人賞を諦め……。  しかしこんなに諦めてばかりでは、心が萎えてしまいます。やはり人間、いくつになっても挑戦する心は必要でしょう。  ということで、マーナもついに株式市場に立ちました。    書いてしまえば一行ですが、銀行などの連携もあり、いったいいくつのログインIDやパスワードを頭に叩き込んだことか!!!  パスワードを管理してくれるアプリもあるらしいのですが、そのアプリを開くのにパスワードが必要ということで、却下。自分の記憶力を信じることにしました。  そして今、ときどきログインできずに困っています。(∀`*ゞ)テヘッ  株式なんて、昔は素人が手出しする世界ではなかったはずです。   でも今は違います。国もすすめていることですし、罪悪感はありませんでした。  たぶんやけどな。   で、株式市場初体験。  そこには見たこともない景色が広がっていました。  あらゆるものが数字とグラフで構築されています。円グラフあり、棒グラフあり、折れ線グラフあり。  情けない話ですが、マーナの頭に浮かんでいたのは、中学受験四谷大塚(懐かしい)の算数でした。  こりゃ難しいわっ!!!  市場の雰囲気も、マーナが最も苦手かつ嫌いな感じです。  マーナは平和が好きなのです。  しかし、参入した以上は戦わなければなりません。  今まで全く使っていなかった、脳の一部分が真っ赤になっているのを感じます。燃えているのです。  今までは、言葉の組み換え作業、配置能力に自分の全パワーを注いできましたが??? 全く違う世界を体験して、脳も体も驚いています。  ちと若返ったような。  脳の違う部分を使うって、面白いわ。  そして気づいたら、小説を書いている時間よりも、市場にいる時間のほうが長くなっていました。  ぐぉらーっ!!! です。  株式。これぞ、資本主義の権化。  しかし今まで、マーナが資本主義の恩恵を被ったことはありません。いったい、どこの国にいたのでしょうか。(心だけ)  この国に生まれた以上、これからは、その恩恵を存分に被りたいと思います。    こんなことを言ってるやつに限って大失敗するのですが、大失敗する勇気がマーナにはありません。  ♬利益だけを求め 値上がりだけを求め 人は『板』だけを見てる    ツバメよ 高い空から 教えてよ 市場の星を♬  『板』とは、その会社の、変動する株価がずらりと並んだ表のことです。  たぶんやけどな。  これが読めないと、とんでもない失態をおかすことになります。  ドストエフスキーを読み、難解と言われる数々の日本の小説を読んできたマーナが(頭に入っているとは限らない)、なぜ、こんな数字の羅列を読むことができないのでしょうか。  もし、皆さまへのご訪問が遅れたら、  マーナたん、また市場(いちばかもしれません)に入っているな、と思ってやってください。
/91ページ

最初のコメントを投稿しよう!

15人が本棚に入れています
本棚に追加