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初期の作品に学ぶ
むかしむかし おじいさんとおばあさんが やまのなかにすんでいました
おじいさんは はたけでりんごやトマトをつくっていました
おばあさんは いえでせんたくをしたりごはんをつくっていました
あるひ おじいさんとおばあさんは おしろにみかんやとうもろこしをうりにいきました
おしろには ドレスをきたきれいなおひめさまがすんでいるのです
おじいさんは ほうれんそうやきゅうりが ぜんぶうれたのでよろこびました
おばあさんは いつかじぶんも おひめさまみたいなドレスをきてみたいとおもっていました
じつは おひめさまは おじいさんとおばあさんのこどもだったのです
おじいさんは おしろのにわで だいこんやバナナをつくるようになりました
おばあさんは おひめさまのドレスを着せてもらいました
そしてさんにんは おしろでなかよくくらしました
創ったのは幼稚園のときです。物語の絵も描いていました。
その絵について、先生の前でお話をするのです。
マーナの作品に対する先生の言葉は忘れてしまいましたが、このツッコミどころ満載の物語。
三角頭巾をかぶったおじいさんとモンペをはいたおばあさんの話かと思いきや、突然、ドレスを着たお姫さまが登場するのです。
この、トンデモ和洋折衷。
おじいさんは、いったい何農家なのでしょうか。
りんごやトマトを作り、みかんという秋冬に収穫される果物と、夏に収穫されるとうもろこしを同時にお城に持っていって商売をしているのです。
整合性の欠片もないわ。
そして実際売れたのは、ほうれん草ときゅうり。単に、自分の知っている果物や野菜を並べていったとしか思えない。
知識のひけらかしには注意しましょう。
そのあと、一応登場人物の心理を書いたと思ったら、大どんでん返し。
実の娘なら、作物を売るのではなく、あげたらどうや……。
そしてみごとに? おじいさんの仕事とおばあさんのドレス願望の回収をして、強引にラストに持っていくのです。
物語の滑稽さゆえ、この辺りになると、もう読者(今のマーナ)も、大根とバナナが同時に作れる庭があっても不思議ではないな、と思わされてしまいます???
さて、今書いている小説を、もう一度最初から読み直してみ。
同じような失敗をしていないか?
していました。ということで、三十九枚、全文消去。
あぁ、すっきりした。
もう一回最初から書き直しだいっ!
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