シーン・その1・イシュタルちゃんの一目ぼれ事件

2/2
前へ
/18ページ
次へ
そして、イシュタルちゃんの前に片手を胸に当て、片膝を折り、ひざまずきました。 それを見て、イシュタルちゃんは満足げに 「ギルガメシュ王、私はお前が気に入りました」 「はぁ?」 王の(???)を無視して、きっぱりと命令形で 「王よ、私の夫になりなさい」 「はぁ?はぁ?」 ギルガメシュ王は、のけぞって驚きました。 それから片目をつぶり、近くに控えているエンキドゥに <こいつ、頭、おかしいんじゃね>とサインを送っています。 イシュタルちゃん・・痛い・・です。 王と神の<上から目線比べ>状態ですね。 イシュタルちゃんは、フンと王を見下して 「私の夫になれば、フェラーリくらいは買ってあげますよ。 それにビバリーヒルズに豪邸も。お隣はハリウッドの大物です。 あと、牧場と、サラブレッド、それも天皇賞で勝った馬ではどうですか?」 ええ・・翻訳するとこんな感じでしょうかね・・・(笑) ギルガメシュ王は、相手が神とはいえ、とんでもなく勘違いオンナに苦笑いをして 「それでは、あなたを妻にするために、私は何を差し上げればいいですか?」 皮肉な口調で言い、立ち上がりました。 王はイシュタルちゃんに向き合い、挑発するように、片手をあごにやりました。 「俺は、アンタの男遍歴、知っているんだけどさ」 イシュタルちゃんは、額にしわを寄せて、口をすぼませました。 <こっちから誘っているのに、落ちないなんて、おかしい>そう思っているのが、見え見えです。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加