シーン・その2・ギルガメシュ王の公開拒否宣言

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シーン・その2・ギルガメシュ王の公開拒否宣言

<シーン・その2・ギルガメシュ王の公開拒否宣言> 王はイシュタルちゃんの周囲を、一回、ぐるりと回って、 「アンタの最初のオトコ、ドゥムジ、こいつは牧羊神だよな。 あんたのせいで、地下冥府で暮らすはめになっちまったよな。 それも、あんたがへまやって、奴がその尻ぬぐいをさせられたってわけ」 イシュタルちゃんの口が、完全に曲がりました。 昔の古傷に触れられたようです。 王はニヤリと笑い、調子に乗ります。 タカビーなオンナ神を、やりこめるのは、おもしれー。 「アンタは美しい鳥を手に入れたが、その翼を引き裂いた。 その次は、たてがみの立派な獅子だったな。そいつを罠にはめた。 次は、馬だが、鞭で打ちのめした。 ええと、次は羊飼いだ。そいつをオオカミに変えたな。 あと、庭番だ。 でも、そいつはアンタを拒否したから、叩いてモグラに変えたな」 王はまだまだあるぞ、と言わんばかりに、指を折り曲げて数えるしぐさをしました。 副音声・※本当はもっと数がすんごいです。(120くらい・所説あり) 「んもぅ、んもぅ!なに、それっ!!」 イシュタルちゃんは赤くなったり、青くなったり・・・ 王は、俺の情報網をなめるなと言わんばかりに 「というわけで、アンタが気に入らなくなると、男はみんなボロボロにされたってわけよ」 それを聞いて、イシュタルちゃんは息を飲みました。
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