オフィスラブは 秘密にできない

13/74
前へ
/77ページ
次へ
  「いいじゃない、付き合っても」 「そうよ、この子はこんなに真剣なんだから、お茶飲むくらいから始めようって態度を見せたらどうなの?」 (…オイオイ)  漏れ聞こえてくる声の具合から、誰かが誰かに告白しているのを、数人の女子社員が推しているらしいことが分かった。  だけどこの時間は、通常業務に就いていなければならないはずだ、そんな私情に走っていい時間帯ではない。  しかも会社でこんなことをするなんて、学生気分かよ、と、遼平が内心で白けていると、 「この子が間島くんに告白してから半年よ、半年」  と続いた言葉に驚き、首を巡らせ声のする方へ目を向けた。 .
/77ページ

最初のコメントを投稿しよう!

124人が本棚に入れています
本棚に追加