第五話

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詩ができた。 あんまりうまくもない詩ができた、けど俺の今の気持ちと言ったら、みんなに褒められた。 運命の出会いなんて、その後があるから言えることで、 出会えなければ運命なんて思わない。 一期一会のように、出会ってさようならじゃ運命なんて言わねーし。 次がある、明日がある、だからこそ、そこに運命があるわけで。 たどり着けない未来に絶望するより、明日が絶対来るという未来の方が運命的じゃないか? あの日、君が見たいと言った花火はすぐに散って行っちゃったけど、この胸に咲いた花火は君に出会えるまで咲き続ける。 あの日、君が書いた砂浜の文字は足元からすぐに消えて行ったけど。 この思い君に出会えるまでは胸の中に書き留めておくから。 ガラス瓶の中、二人の思い、どうか届いてくれますようにと、海に投げ入れた。 あ・が・れ!上がれ!上がれマインスター! また会いたい、あって抱きしめたい。 の・ぼ・れ!のぼれそらたかく! このメッセージ、君に届け! 海のブルーに溶ける君の金髪が好きだった。 空のブルーに負けない君の笑顔が好きだった。 一目ぼれして夜も眠れない! 俺の花火暴発しちゃいそう! ガラス瓶の中、俺の思い、どうか届いてくれますようにと、海に投げ入れた。 あ・が・れ!上がれ!上がれマインスター! また会いたい、あって抱きしめたい。 の・ぼ・れ!のぼれそらたかく! この一発!どうか、君に届け! 没ではなかったけど、何度も試行錯誤。 次の夏までに完成させてやる!その気持ちは強かった。
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