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彼女の死体は事故として片付けられた。
大事にしたくなかった学校側と彼女の死体や現場付近に抵抗した形跡が全く見られなかったことからそうなった。
形だけ警察が介入してくるも、俺がその場にいた事を知っている人は誰も居なかった。
彼女は不幸な事故で死んだ。それが現実だ。
彼女を苦しめていたクソ親父も、葬式で泣いている。
彼女が現実逃亡してから、世の中ってこんなものだよなぁって思って生きてきた。
あの日、クラブで彼女の幽霊を見かけるまでは。
誰も不思議に思っていないことが唯一の不思議だったけど、まぁそんなこと俺にとっては些末なことでしか無い。
これで俺も呪いがとける。――――これは、俺の物語だ。
自分が主人公であることを痛烈に感じて、彼女の幽体に嬉嬉として感謝した。
ここから、始められるんだ。
そう、俺だけの物語を!!!!
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