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またすぐに寝てしまった。
寝ていて動かないけど、緊張する。
几帳面なのか、きれい好きなのか爪は綺麗に切りそろえられていた。
指長いよね……。
手のひらも大きいし……。
手は繋いだこと無いけど、肩や腕を掴まれたことはある。
力強くて大きな手……。
この手に翻弄させられた。
この指……。
目隠しされていたけど、手の動きは覚えている。
指の動きも……。
あれから半月以上経つ。あれから何度もキスはした。
抱かれた時には一度もしなかったのに……。
何度も一緒に寝てるのに……。
身体が熱くなる。
「く、空也っ。用事を思い出しました」
頭を太股から降ろそうと試みる。
「初音……ここにいろ」
布団に引きずり込まれる。
「初音……」
抱き込まれて耳元で名前を呼ばれる。
ゾクゾクと背中を何かが通る。
心地よいトーン。
でも……。
「空也、私は起きます」
「ここにいろと言ってる。何か不都合でもあるのか？」
「私は用事が……」
「気にするな」
のし掛かるように組み敷かれる。
足の間に空也の腰が入る。
「空也っ」
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