募る愛しさ

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 空也はスウェットを着ていて、グイグイと押さえつけてくるから、熱を感じる。窮屈で痛い……。  涙が浮かぶ。  片方の空いた手がセーターの裾から入ってくる。  脇腹を撫でられる。  徐々に上がってきて……。 「空……もう、やめ……あっ」  不意に乳首を摘まれて大きく身体が撥ねる。 「……初音」  唇に唇を感じて、首を少しだけ持ち上げた。  重なる唇。  やっと貰えた口づけに熱いため息が漏れる。  そのため息まで囓られそうなくらいの勢いで噛みつかれる。  押さえられていた両手はいつの間にか離されていて、l空也の背中に回す。  乳首を何度の摘まれて押さえつけられて、腰を擦りつけられて……。 「ああ、あっ……はっ」  キスの隙間から声が漏れる。  焦れったさに腰を動かしてしていた。 「イキたいか……」  一瞬何を言われたか分からなくて、返事ができない。  熱い……。 「俺に抱かれたいか?」  こんなにしたのは空也のなのに……。  髪を撫でられる。  頷く。  頷いて空也の胸を掴む。 「明日まで待て」  微笑む。  頬をすり合わせる。  この熱をどうしたらいい……。  空也の熱も感じてるのに……。  明日……。  明日……。  頷く……。 「空也」
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