『愛してる』

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 初めて見る裸。  逞しい体躯。  男らしくて……。  それだけなのに体温が上がる。  向かい合って座ったまままたキスをされる。  カチャカチャとベルトを外される音。  そのまま押し倒されて、パンツと一緒にズボンが脱がされた。  サイドボードの明かりが眩しくて、照らされて見られていることが恥ずかしい。 「空也、明かりを消して」 「見えないだろ」 「見ないでください」  全身を見られていることが恥ずかしくて、赤く染まる。  布団はさっき空也が落としてしまった。  引き寄せる物も隠す物もなくて心許ない。 「まるで処女だな」  その言葉にさらに赤くなる。  ニヤリと空也が笑う。 「色が白くて、甘い匂いがして……美味しそうだよな」  首を噛まれて、舌が這う。  身体に空也の手が這う。  肌が肌と合う。  初めての感覚に鳥肌が立つ。  舌が首から下がっていく。  舌先が胸の先を捕らえて掠める。  身体が撥ねる。 「あっ……はぁあっ……あんっ」  声が漏れる。  強く吸われれば激しく喘いでしまう。  下半身に熱が集まってくる。  手は反対の胸を摘んだり、押しつぶしたりして、両方の刺激にさらに喘ぐ。 「もぅ……くう……や……やぁああ」 「赤くなった」
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