夏のせい

俺はゆうと付き合い始めた。

ゆうとの日々は想像以上に楽しかった。

喋る波長や話題も合い、俺がゆうを好きになるまでに、そう時間はかからなかった。

いろんな場所へデートに行ったし、何度か旅行にも行った。

お金がない時は、ただ家に一緒にいるだけで楽しかった。

でも

ゆうと付き合っていくうち、段々と言われることに制限が増えていった。

俺が飲み会に行くのは嫌。でも自分は飲み会へ行く。

俺の都合関係なしに、夜頻繁に電話をせがまれる。

大学にいる時間を、基本的に俺と一緒にいたいと縛られる。

最初は良いと思っていた2人の時間が、いつしか一緒にいなくてはならないという、ただの足枷に変わってしまっていた。