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歩くんは頭をかきながらつぶやいていた。そのときボクと歩くんに不意にカラッとした声が届いた。
「何よ、アンタたちジメジメしちゃって。アタシは、外に出てほんとはお日さまのもと運動したかったんだから。」
桂ちゃんだ。彼女は活発な少女で、ボクは少し苦手なタイプ。なにかとボクと歩くんに嫌味を言っている気がする。でも、いつも先に歩くんがちょっかいを出してしまうんだけどね。
「なんだまた桂か。オレだって外でサッカーやりたいよ。でもこの状況じゃムリってわからないか?」
「アタシだってわかるわよ。バカじゃないもん。だけど今日は運動会の予定だったでしょう。残念だったね。サッカーはどちらにしてもできないわね。」
「なんだと、サッカーゲームなら家できるぜ。どちらが強いか勝負だ!」
「アタシはサッカーゲームなんてやらないわ。」
「まあまあふたりとも、みんなで仲良く将棋くずしでもやらない?」
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