7人が本棚に入れています
本棚に追加
正直、親友と呼べるほどの関係の歩くんがいてくれてよかった。ときどきいっしょにeスポーツゲームをやることも、息抜きになると同時に心身の成長に繋がった気がする。そして中学時代はがんばり抜いて、やっと。
「玉男くんおめでとう!」
「え? まだ合格したって言ってなかったよね?」
「ハハ、玉男くんがうちの学校に入学前準備に来ているの、すぐにわかっちゃうよ。」
「ああ、そうだよね。ずっと雨になっちゃうからね。」
「軽い気持ちで誘っちゃったけれど、高校からこの学校に入るの大変なんだってね。ごめんね無理させて。」
「ううん、もともと興味のあった分野もしっかり学べるし、いい学校だからね。受かってよかったよ。それに中学受験のほうが難しいんじゃない?」
「あ、ごめん。嫌味で言っているわけじゃなくて。ほんとおめでとう!」
「ハハ、ありがとう! あと香先輩といっしょのところに入れたのが、素直に嬉しいよ。」
「お世辞でもそう言ってもらえると嬉しいわ。ありがとうね。」
お世辞でもなんでもないんだけどなあ。香先輩ってやっぱり、天然かな?
「あ、そうそう、ずっと行くことができなかったけれど、今年こそはいっしょに。」
「ああ、例の約束ね! うん、今年は花火大会自体2年ぶりの復活だしね。」
「あれ、そうだったの?」
「知らなかった? なんでも星間将棋の大会が2年前から始まったでしょう。それで火薬が足りなくなったから2年連続中止だったって言ってたよ。」
「あれ、今年も星間将棋あるんでしょ?」
「うん、でも火薬をたくさん造成したっていうから大丈夫なんじゃない?」
「まあ何はともあれ、今年は観られるといいね、花火大会。」
「大丈夫! 私あれからますます晴れ女になったから!」
「そうなの? じゃあ香先輩も神の使いだね。」
「ふふ、そうかな。じゃあ私は恒星の使いだね。」
「今から楽しみ。」
「そうだね。」
最初のコメントを投稿しよう!