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「あの......大丈夫ですか、?」
首を少し傾けて、鈴の転がるような声で心配してくくださったのはさっきの美人さんでした。
「大丈夫です、心配してくれてありがとう」
ここで発症するコミュ障っ、女の子相手だと絶対こうなるんだよな.....
「なら良かったですっ!私は、最近ここに引っ越してきた麗白結愛(ましろゆあ)ですっ!」
結愛....?結愛って、女神様が言ってた気が、
いやいや!!その前に、俺のめっっっっちゃ好きだった乙女ゲーム、「僕とそらの下で」のヒロインの初期の名前じゃん....!
僕とそらの下で、とは
俺の世代で大ブームとなった大人気乙女ゲームなのだ。
簡単に物語の説明をすると、
星杯学園という小中高大一貫の男子校に、手違いで入学させられてしまったヒロイン。どうにかして、性別が違うことがバレないように男装して日常生活を送っていた。しかし、その事を怪しんでいた生徒会はヒロインを調査していくことに。その事に混乱したヒロインは真実に辿り着かれないために骨抜きにしてやろうと考えてしまった。隠し通すため波乱万丈な学園生活を繰り広げる。といった内容なのだ。
舞台は、表向きは現代の学園ものの乙女ゲームとあまり変わらない。しかし、キャラを攻略すればするほど、世界の全貌が明らかになっていくのだ。
例えば、表では、舞台である星杯学園は小中高大一貫の「男子」校なのだが、裏では様々な時代のエリートを育成する為の養成所。つまり女子が入学できる環境だったなど。
制作陣が精密にこのゲームを考えてくれたお陰で俺も珍しく飽きなかったゲームである。
そして、このゲームの最大の特徴は、全キャラの攻略を一度にする、逆ハーレムENDに到達すると、ヒロインの性別を男にして遊ぶことも可能になることだ。
俺は10時間以上やりこんでこの逆ハーレムENDにたどり着いたが本っ当に難しかった。
男にして何が楽しいのか、それはキャラ達の最初の態度が180°が変わるのだ!
もちろん、最初が変われば後も全て変わっていく。
つまり、同じゲーム、同じキャラ達なのに全く新しい感覚でゲームをやり始めれるのだ。
この機能のお陰で大人気になったと言っても俺は過言ではないと思う。
廃ユーザーだった俺が言っても説得力は少なくなるが、.....
とにかく!!そんなゲームの初期のヒロインの名前に運命的なものを感じてしまったのだ。
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