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車の中には、コテツと王子が乗っていた。
コテツと王子が、窓から顔を出した。
「坊ちゃーんくみちょー!」
そう言って、二人が笑いながら手を振った。
僕も、手を振り返した。
そして。
運転席から降りて来たのは……。
兵頭だった。
「坊ちゃん、今日の弁当を忘れられましたね」
兵頭が、言った。
「ああ、そうだった。兵頭、入院が長かったから、まだ、作るの難しいかと思って」
僕は、答えた。
すると、兵頭が、笑った。
「いえ、作れます。病院で、ゆっくり安らかにさせてもらいましたから。しかし、もう、嫌になったかと思いましたよ。家族の手作り弁当なんて」
僕も、笑った。
「いいや。いつまで経っても、家族の愛情は、欲しいものさ」
僕は、そう答えたのだった。
ー END ー
🌸 八神組 🌸
最後まで読んで下さって、ありがとうございました!
(*- -)(*_ _)ペコリ🌸
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