コテツと王子

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コテツと王子

6e69e1a3-b2ed-401f-8822-974a773f8c56 「この方が、優太坊ちゃんですか?!」 子供みたいな小柄な男が言った。 「ああ、そうだ。コテツ」 兵頭が答えた。 「組長の息子ちゃんなの?」 王子さまみたいな男が、泣きながら訊いた。 「泣くんじゃない。王子、しっかりしろ!」 兵頭が、王子という男の長い髪を、くしゃくしゃと撫でながら言った。 僕は、なんだか、よく訳が分からなかった。 この二人も、ヤクザの組員なのか? 「こちらです。坊ちゃん」 そう、兵頭が言って、家の中を案内した。 僕は、仕方なく、兵頭の後を付いて行った。
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