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今でも心の奥底で奏でられるメロディ。
音楽とは不思議なもの。生まれも育ちも全然違うはずの多くの人の心を等しく慰めてもくれるし、励ましてもくれる。
それは緩やかな山道を一人テクテクと登って行く老人に会った時のようなもどかしさや郷愁の想いに似て、人生の終焉に向けて私を優しく手招き誘うような気さえする。
ーーーー私、もう永くはない。
そんな書き込みをSNSで見つけたのは、忘れもしない、10年前の、茹だるような夏の夕暮れ時。
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