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大切な仲間達
いつものように、外で見回りをしてると、昔助けたやつが来た。
あのバカ、またここに来たのか。
ひとつ、しかっておくかと思ったが、
こちらに向かって来た。
死追いの崖で、死ぬ人々を助けるのを手伝わせてほしいと言ってきた。
俺は言った、簡単なものじゃないと。お前もあれに、飲み込まれるかもしれないと、言っても聞かなかった。
助けたやつは、あなた1人に任せる訳には行きませんだとよ。バカだなぁ。いっちょまえに言いやがって。
そのあとに、もっと人をたよって欲しいなんて言うから、そうだよな…なんて口からこぼれてた。
そうか、俺一人だけじゃできないこともあるのか、今さらになって気がついた。でも、そんな事誰にも言えなかった。
俺一人でできる、あいつらを助けてやれるって思っていたんだ、こいつらに会うまでは。
俺はあふれる涙なんか気にもせず、ぬぐいもせずに、ありがとうありがとうと何度も言った。
それから数年たった、死追いの崖で死ぬ人々は、ありがたいことに95%ほど助ける事が出来た。それも、あいつらがいたからできたことだ。いくら感謝してもしきれないほどに。
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