姑日記2

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「いや、たまにはゆっくりしろ。  出産の準備で忙しいだろうし」 「カンナが店見て歩くの付き合うだけなんですけどね」 と来斗は笑い、あかりに焼きそばを勧められていたが、もう食べてきたからと断っていた。  カウンターに左から、運転手さん、青葉さんと日向、私、カンナさん、来斗、の順で並んで座る。  カンナさんが真横だと緊張する……。  普通、嫁が姑に緊張するのではないかと思うが。  うちの場合、私がしていた。  いや、カンナさんも緊張しているのかもしれないが、いつも無表情なのでよくわからない。    すると、あかりがその話をはじめた。 「来斗がさ。  カンナさんの表情が変わらなくても、カンナさんが怒ってるとか、笑ってるとかわかるって言うんだけど」  すると、カンナさんは表情を変えずに言う。 「怒ってなくても笑ってなくても。  来斗さんがそうだと言うのなら、私は、それを正解とします」 「……来斗、当たってないんじゃないの? あんたの読み」  あかりの言葉に、ええっ? と来斗が声を上げ、みんなが笑う。  カンナさんも笑ったように見えた。  口の端がほんのちょっぴり。
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