第七章(R18)

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「今日は俺がする」 「そんな、洗ってもないのに」 「博志は洗ってなくてもしてんじゃん」  ベルトを外し、ズボンを寛げて宇川の昂りを解放する。顔を出した男根はまだ完全な姿とまではいかないが、そこそこ大きくなっていた。  ゆっくりと裏筋に舌を這わせる。そして舐め上げ、雁首を舌を尖らせてチロチロと舐めた。宇川が歯を食いしばりながらそれを見つめる。鈴口からトロリと先走りが垂れた。それを舐めとるとそのまま鈴口をペロリと舐める。どんどん溢れてくる蜜を逃したくなくて遂には先端ごとパクリと咥え込んだ。 「くっ……」  宇川のくぐもった声が聞こえてくる。それが余計に旬を煽る。もっと宇川に気持ちよくなってもらおうと口を窄めて宇川の竿を扱くように頭を上下に動かした。大きな雁首が口の中を擦る度に旬の陰茎の先端からもジュワッと蜜が溢れるのを感じる。 「ハァ……旬、すごい、上手だ」  大きな手が旬の頭を撫でた。褒められると余計に嬉しくなって喉奥まで思い切り咥え込んだ。えずきそうになるのをグッと堪えながら、ジュルジュルと音を立てて宇川の男根を吸い上げる。すると宇川の表情はいよいよ余裕がなくなってきた。 「旬、離してくれ」  宇川の言葉を無視して男根を舌で愛する。裏筋や雁首、鈴口……さらには陰嚢なども口で吸い込んで刺激する。宇川の男根は旬の唾液でヌラヌラと光り、今にも欲を放ちそうなほどに天を大きく仰いでいた。  とどめと言わんばかりに旬はもう一度男根を咥えて扱く。口の中の熱さに旬はうっとりとした顔を見せながらも宇川を見上げる。 「旬、だ、ダメだ……出るから、離しなさい」  宇川も限界だったのだろう。旬の頭をグイッと押した。口から飛び出した男根が、我慢しきれなかったのか旬の眼前で白濁の欲をぶち撒けた。顔に熱い飛沫がかかる。旬も宇川も一瞬何が起こったか分からずに呆然としていたが、宇川が慌ててティッシュで旬の顔を拭い始めた。 「旬っ……! 大丈夫か? すまない、あまりにも気持ちよくて君の顔にかけてしまった。目に入ってないか? 痛むところは?」  一通りティッシュで拭った後にお湯で濡らしたタオルを持ってきて旬の顔を綺麗にしてくれる。普段は余裕のある表情しか見せない宇川の慌てた様子が見れて、旬は自分の征服欲のようなものが満ちていくのを感じた。 「ははっ、慌て過ぎ」 「君の顔にかけてしまったんだ。焦るに決まっているだろう?」 「慌てちまうくらいに俺の顔、好き?」 「ああ、大好きだ」  もっとからかってやろうと思ったら返り討ちにあってしまった。旬はどうも宇川の飾らない、真っ直ぐな言葉に弱い。 「恥ずかしくねえの」 「何が?」 「好きだとか、愛してるとか、可愛いだとか……博志は言い慣れてるよな」 「そう思う?」  濡れタオルに拭われて少し湿った頬を愛おしそうな手つきで撫でる。触れられるだけで甘くてくすぐったい気分になるから不思議だ。 「君に何かを伝えようとすると、決まって緊張するよ。でも、言わなきゃ伝わらないだろ? 君と出会った時も、デートに漕ぎ着けた時も、告白した時……それに今日だって緊張してたさ」  大きな手で両頬を包まれる。キスを一つ落とした後に、緩やかに抱き抱えられて宇川の胸元へと引き寄せられる。トクトクと忙しない心音が聞こえた。 「すげぇ、ドキドキしてる」 「こうなるのは旬相手の時だけだよ」  その声があまりにも艶っぽくて、ドキドキが旬の方まで伝染してきた。思わず目を伏せると、口淫の時の興奮の名残が目に入る。先端から雫を滲むのを感じて再び興奮が湧いてくる。 「旬のもキツそうだね」  昂っているのが伝わってしまったらしい。宇川は旬のズボンをパンツごと脱がせ、着ていたTシャツも剥ぎ取った。そして自身も脱ぎかけだったズボンを脱ぎ、シャツのボタンを余裕のない手つきで外した。お互い生まれたままの姿で向かい合う。  旬の昂りに宇川が手を伸ばした。そのまま包むように握る。先走りを潤滑油にしてぬちゅぬちゅといやらしい音を立てながら扱く。 「あっ、ふぅ……うぅ……あっ」 「ここも、どう?」 「ああっ、んぁっ!」  ペロリと胸の飾りを舐められてビクンと身体が跳ねた。宇川の執拗に責めてくる舌から逃げようと仰け反る。それでも宇川は逃さないと言わんばかりに突起に吸い付き、舌で潰すように転がした。陰茎を握った手は止まることなく動き、旬を絶頂に導いていく。 「あっ、んぅ、ひ、ひろし、あまり、強くされたら……、で、出そうっ!」 「まだダメ」 「あうっ!」  あともう少しで絶頂へ達せると思ったところで愛撫は止まってしまった。早く触ってほしいと急かすように見上げると、宇川はそっと胸に手を這わせながら見下ろしてくる。 「もっと感じてるところ見せて」 「ああっ、うぁっ……!」  宇川の爪先が旬の胸の尖りをカリカリと引っ掻く。付き合って半年以上、弄られ続けたそこは宇川の指で快楽を拾うように出来上がってしまっていた。実を摘むように指で挟まれて、捏ねられる度にじんわりと快感が滲んで下腹部に熱が集まる。 「博志、頼む、頼むから……触ってくれっ」 「もうちょっと」  お預けを食らった陰茎はトロトロと先端から蜜をこぼし続ける。ポタリと垂れた先走りが黒々とした茂みを濡らした。 「なぁっ、もう……本当に、我慢できないっ!」  宇川の手を掴み、自身の陰茎を握らせる。宇川は切羽詰まった旬の表情に応えるように再び陰茎を上下に扱き上げた。 「あぅっ……うぅ……う、あっ、はぁ……」  宇川の手淫に腰が勝手に浮いてしまう。気持ちよさが下腹部から脳へと駆け上っていく。あまりにも強い快感に、足の爪先に勝手に力が入った。どこにも逃げ出せない。それでもなお、熱は昂り続ける。 「出る、うぅ……イク、イク……!」  溜まり続けた熱は許容量を超えて白く爆ぜた。宇川の手のひらに熱を解き放った瞬間に身体の強張りが一気に緩んだ。宇川の手のひらにはべっとりと旬の放った欲がこびりついている。 「いっぱい出たね」  宇川は満足そうに目を細めながらそれを眺めた後、ティッシュで手を拭った。旬はぼんやりと吐精の余韻に浸る。 「そんな、嬉しそうにすんな」 「だって旬が気持ちよくなってくれた証でしょう?」 「そうだけど……って、そこ、触んな!」  宇川がサイドチェストの引き出しから手早くローションを取り出すと旬の後孔に塗りたくった。ローションの冷たさに思わず身震いする。 「抜いただけで満足できる?」 「くっ……」  宇川の言う通り、旬はさらなる刺激を欲していた。もっと深くて重い愛と快感が欲しい。宇川とまた結ばれることを許されたのだから、境目が見えなくなるまでドロドロに愛し合いたい。 「俺は、満足出来ない」
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