2人が本棚に入れています
本棚に追加
「カレー、どうせ余るから食ってくかい」
集まった少女たちにそう言ってふるまうこともある。
「ママのカレー最高!」
「ありがとママ!」
「酒無いの?」
「調子乗んじゃないよ!」
酒焼けした声でたしなめながらも、カレーにはしゃぐ少女たちは年相応に幼く、がっつく姿も微笑ましいと思い、つい世話を焼いてしまう。
「二杯目からは水だからね!」
そう牽制しながら、オレンジジュースやミックスジュースを一杯ずつサービスしてやることも少なくなかった。
「ケチくせー」
「あんま舐めたこと言ってたら追い出すからな! いつもジュース一杯で粘りやがって」
「だってこの店のパフェまじいもんな」
「メロンすっぱかったもんな」
口の悪い少女たちだが、ママにはよく懐いていたし、ママも憎からず思っていた。
最初のコメントを投稿しよう!