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「いて……なにすんの……」
「オマエ馬鹿かよ、でけえ方の缶もってこいや! 大体そうやって選ばそうってのが偉そうで気に食わねえ。やっぱいっぺん行ってシメたらんとだめだわ」
「すずめちゃんはウナ先輩のこと今でも尊敬してるから、もしかしたらウナ先輩に会いたいのかも。だから二つ箱用意したんじゃないかな。そうしたら、絶対両方欲しくなるだろ?」
「あんだオマエ、アタシがそんだけ強欲だってのか?」
「ちが、」
「よく分かってんじゃん、さすが沖那君!」
ウナ先輩は豪快に笑うと沖那君の腫れた頬に口づけた。
「会いてえならテメーから面見せに来いとは思うけど、まあいっぺんすずめの面拝んでビビらせに行ってやってもいいな。あいつの舎弟の前で頭下げさせてやんの、どう?」
「平和に、平和にね」
諌める沖那君の手を取って自分の胸に誘導しながら、ウナ先輩は「ああん」と血をたぎらせた。
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