*暴走*

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宙づりの少年は声は出せないはず。 いや、直接脳に訴えかけてるんだ。 「君、この子を泣かせないようにするから、 もうこんなことしちゃだめだ」 「君が殺されてしまう・・!」とカイ。 「どうせ化け物だろう、公正の余地もない」と特A。 「何のための教育塔だよ」とカイ。 「コイツが破棄するとでも思うのか!!」と特A。 「よく分らんが」 窒息しそうにもがくゼオンを騎士団が宙吊りから、 特Aに投げてよこした。 あからさまに見下すその目は黄の毛飾りをつけた銀の騎士。 たぶん騎士団長だろう。 「なぶり殺すでも何でも、好きにするんだな」と笑う。 「・・・・!!?―――ギッ」とカイは歯噛みした。 ゲホゲホとせき込むゼオン。 「ユウリィ・・・は」 ラボの女が「処置は済んだわ、ラボの人達をよくも 切り殺したわね!」と叫び返す。 「特Aも被害が出たわ、止めらないと思った。でも、 この子が傷ついた途端、あなた止まったわね・・」
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