白い足

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白い足

煙管の煙草を燻らす間中ずっと末吉はあたいの足を弄んだ。まるで宝物でも手にしたように目を輝かせ田舎者そのものといわんばかりの顔の頬を染めそっとあたいの白い足を手にとり今にも涎を垂らさんばかりにじっと足指の爪を眺めそっと足の甲に頬ずりをしやがて鼻息が荒さを増しとうとうあたいの足の親指に舌を這わせ丹念に舐めあげ口に含んだ。あたいは平然を装って煙管の煙草を燻らせてはいたが秘部からは蜜汁が流れ落ちるのを感じていた。女の足にむしゃぶりつくこの情けない男に興奮していた。いつからだろう末吉に足を許してやったのは。もう何年もこうしているのでよく覚えては居らぬがたしか土間に脱ぎ散らしたあたいの下駄を舐めながら自慰に耽っているところをあたいが見て咎めたときからだったように覚えている。 「末吉おまいは下駄が好きなのか」 「いえ、お嬢のその白い御御足が愛しゅうございます」 照れ隠しもせず最早開き直ったように堂々とそう答えられたのではこちらが逆に恥ずかしくなるようであった。 「末吉ほれ」 あたいは土間に正座させた末吉の目の前に足を突き出した。咄嗟のことに少したじろぐ末吉の鼻先に足を押しつけてみた。 「好きにしなよ末吉」 すると徐に末吉はあたいの足をしっかり手で掴むと足の裏から踵や足の指まで涎まみれに音をたててむしゃぶりついた。片方の手で足を掴み反対の手は脛をさらさらと撫で膝小僧を通り越し太腿をなぜながら足指を末吉はしゃぶった。あたいは声が出そうになるのを必死に堪え、さもこの情けのない足の好きな下人を笑って見ている風を装った。しかし本当のことを言えば足を舌で弄ばれるその快感に身震いをし秘貝から溢れ出る蜜汁がどんどん襦袢を濡らしてゆくのを覚えた。末吉のあたいの足への愛撫はとどまることがなくあたいは数度気が遠くなり身震いをした。生意気盛りで耳年増。とうに男を知ったふうに繕っていたがまだ誰にも操も捧げず唇すら許した男はいないのだ。猥画や春画で得た知識。たしかに女の足を性愛する男があることも知り得ていたが、まさかあたいの家の下人がそういう類いであるとは夢にも思わずにいた。末吉の足への愛撫にあたいは何度も何度も意識が遠のき末吉からは見えぬよう自分の指で貝を弄った。絶対この下人には見られてはならないと慎重を期したがあたいの足に夢中な末吉はあたいが秘貝を弄り指を出し入れすることなどまるで気がつかぬのであった。やがて末吉は着物の裾を捲り褌から黒々としたいきり立つものを取り出し激しく扱きあげ情けない声を出しながらあっという間に土間に白いものを撒き散らした。その白いものを撒き散らしたあとも尚あたいの足を舐め続けた。 「情けない男だね恥ずかしくないのかい」 末吉はただあたいの足にむしゃぶりつき二度目の射精をした。びくびくと痙攣しなんの下等な生き物ともつかぬような震えた声で白いものをだらだらと垂れ流すのであった。思えばそれが始まりであった。その後も毎日末吉はあたいの足を舐めた。しかしそれ以上のことはなくただあたいの足を舐めては白濁とした臭い液をそこいらに出すのみであった。当の末吉もそれ以上のことは望んで居らずただただあたいの足を愛でるだけであった。そして一通り事が済めば末吉は盥(たらい)に湯を汲んで来て大事な宝物を綺麗に洗い爪を切ったり鑢で整え、奉公で得た給金から買ったのだという舶来のクリイムを塗りたくってまた眺めそれを満足としていた。 「よお末吉あたいが婿とりしたらおまいさんどうするんだい」 今までと打って変わってぱっと暗い顔をし 「大変に寂しゅうございます」 泣きそうな顔をする末吉であった。そろそろあたいも良い頃合の歳だ父様も何かしら考えてはおられるのだろうがまだ詳しくそういった話しをされたことはなかった。あたいは人並みかそれ以上に自分の容姿には自信があったがそれはただの自惚れではないか心配になって聞いたことがある。 「よお末吉あたいの顔と足どっちが綺麗だい」 「お嬢のお顔は大変お美しゅうございます、でも」 「でも、なんだい末吉」 末吉はしっかりと目を見開き 「お顔と同じくらいこの御御足がお美しゅうございます」 それは末吉が女の足を性愛しその性的倒錯故であろう。あたいもまんざらでなく末吉に足を舐めさせながらする自慰がじつに気持ちよく癖になってしまっていた。処女でありながらこんな性癖を持ってしまい最初は罪悪感のようなものに悩まされもしたが今はただその快楽の虜になっていた。 その日もまだ九つ半というのに部屋で煙管に火をつけたあたいの足にむしゃぶりつく末吉がいた。 「よお末吉、まだ日も高い少し町を冷やかしに行かないかい」 「はいお供いたします」 末吉はいつもなら盥の湯であたいの足を洗うのだが察しよく手拭いで綺麗に涎を拭き取り扱いていた自分の何某のものを裾にしまい込んだ。飽きたわけでもなくただ気まぐれに出かけたくなったのだ。足の愛撫とあたいの自慰なら日が暮れてからでもいつでもできるのだし。 玄関で下駄を履こうとしたときその近くの地べたを何かが這うように動いていた。よく見れば雀蜂だが羽根はぼろぼろに破れかけ正に虫の息であった。 「よお末吉、下を見てみな」 「お嬢、雀蜂でございます、今退治を」 草履で叩こうとする末吉の手を止めあたいは下駄でその弱り果てた雀蜂を踏み潰した。静まり返った土間にぶちっという鈍い音がした。あたいはそれをぐりぐりと踏みにじると秘貝から蜜汁がだらだらと垂れ流しになるのを覚えた。下駄の歯が雀蜂のその硬い殻を破り絶え果てるのを足の裏で感じるとぞくぞくとし胸は高まり恍惚とし激しい興奮を覚え思わず口から吐息を漏らした。そして少し離れて見ていた末吉が着物の裾からそそり勃ったものをとりだし激しく扱いたと思うが早いか震えるような気持ちの悪い吐息を吐きふたこすりかみこすりで白いものを撒き散らした。あたいはそれを見て辛抱たまらなくなりとうとう土間に四つん這いになり着物の裾を捲りあげ汁がどろどろと滴り落ちる尻を末吉へと突き出した 「よお末吉、その立派なものを挿れておくれよ」
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