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「それじゃあ、気合い入れていくわよメイリー!」
「絶対勝つよ、サラ!」
(もうじきか。バズギーのおかげで『ワールド』も体力も無駄に消耗せずに済んだし、万全の状態で戦えそうだね)
頭を先頭に飛行するレビックは距離が縮まってくる気配に備えて相棒の長剣『煉光』シギラシービスを抜いた。
チラリと目を向けてみるが、まだ『終局』に動きは無い。どうやらまだ戦いにはなっていない様子で、急いで自分の役目を終わらせ駆け付けるために『ワールド』の出力を上げて加速。
やがて佇んでいる純白の巨人が肉眼で捕捉出来る距離にまで来た。
「───、ありがたい」
言って。
レビックは、普段の彼には似つかわしくない凶暴な笑みを浮かべ、さらに加速する。
そして、激突。レビックの白銀に輝く刃と巨大な剣が火花を散らして接触し、弾ける形でレビックが着地する。
「……ユラシルくんが『終局』にリベンジするんなら、僕もリベンジさせてもらおうかな」
レビックの前に立つのは、かつて『絶廻』レヴァンゼイス回収時に遭遇した大剣を携えた『ワールド・ガーディアン』だった。
レビックにとってありがたい巡り合わせ。
「今度は勝つよ、僕だけの力で」
闘争心をさらけ出し、レビックは凶暴な笑みをさらに色濃くさせた。
「…………………、おっと?」
突如飛来してきた巨大な白い矢をヒラリとかわしたシェリム。
「まだ見えてないのに狙撃してきたってことは、あちらさんはもう僕に気づいてるってことっすね───んッ!?」
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