最終話『恋の約束!?』

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最終話『恋の約束!?』

「という分けなんだ。司くん。だから、この約束を果たすために司くんを避けてたんだ。」 私が過去のことを全て白状し終わると、司くんはポケットに手を入れて、石を取り出した。それは過去に私があげたものだった。 「な、なんでそれを司くんが…?」私は驚きを隠せずにそう言うと「だって、そのここ先輩が言う旅行先の男の子って僕だもん。ほら、名前も一緒でしょ?それに、この石は僕しか持ってないでしょ?」と司くんは言った。「え…?司くんがあの…?」「そうだってば!それより、その僕との約束をそんなに大事にしてくれたんだね!」「まあね…。でも、大事にしてたってのもあるけどさ、旅行先の男の子を思い出したら、その子以上にいい人がいないっていうか…。それにさ!司くんもよくその石、持ってたね!」「だって、約束ですもん。次、会うまで持っててっていう。」「てか、なんであの頃の私、石なんてあげたんだろw」「それよりここ先輩…。約束、覚えてます?」「え…?」「まず、ここまで誰とも付き合ってませんか?僕は、もちろん付き合ってなんかいませんし、好きな人もいませんでした。」「私も。」そう言うと司くんは「じゃあ…。僕と付き合ってくれますか?」と言ってきた。「え…?」「約束したじゃないですか。」「うん。したけどさ。司くんは今の私のことなんて、どうでもいいでしょ?」「どうでも良くないです!昔も今も、ここ先輩…いや、ここちゃんの事が大好きです…!!!!!!!!」 「こ、ここちゃん!?」「昔はそう呼んでたんで。」「もう…。そういえば、司くんってどこから私が昔、会った人だって気づいたの?」「えーっと…。初めてあったあの日、もしかして…?って思って、名前を聞いたら、ほぼ確信しました。」「は、早!私なんて、今気づいたんだよ!?」「まぁ、どっちにしろ、ここ先輩は僕の事が好きなんですよね…?」「そ、そうだけど…!!」「じゃあ、改めて、僕と付き合って下さい。」「は、はい…。」「ほ、本当に!?」「本当だよ。」「ヤッター!!」 こうして、私と司くんは付き合ったのだが…。 ーー次の日ーー 「ここちゃーん!」登校中に司くんはそう呼びかけてきた。「司くん!?その呼び方やめてって昨日言ったでしょ!」私がそう言うと…「良いじゃないですか!僕たち、付き合ってるんだし。」とメン達の前で言う。「え!?ここ、この子と付き合ってたの!?」「初耳なんだけど!?」メンとあいはもちろん驚いていた。「どっちから告ったの!?」「え、えーっと。」「昔も今も告ったのは僕からだよね?」「そ、そうだね…。てか、昔って言ったら!」「ちょっと、ここ〜。どういう事〜?」「そ、それは…。」「あの!ちなみに、僕は高校1年生の『望月司』です!ここちゃんの恋人です!昨日の事も、奇跡的な出会いも全て話したいので、お昼一緒に食べませんか?」「ちょっと、司くん!!」「いいよ〜!」「私もここについて気になるし〜!」「本当にそうだよね。全然、恋愛に興味なかったここが、私達よりも先に付き合うとかさ。思ってもなかったし!!!!!」 そうして、結局私達はメンとあいと一緒にお弁当を食べることになった。 ーーお昼の時間ーー 「ーーーーーーーーーーーーーって感じで付き合ったんです!」「えーっ!!」「そんな奇跡的な出会いある?」「てか、昔のここナイス!!」「あ、ここ顔真っ赤じゃん。」「え?全然そんな事ないんですけど!! (;・∀・)」「てか、司くん!すみずみまで話しすぎ!!」「だって〜、僕の可愛い彼女を自慢したいんだも〜ん!」「は!?可愛くなんかないし!」「じゃあ、私達は先に行ってるね!」「え?ちょっと待って!!」「ここちゃん?僕、もっと話したいな〜。」(その顔反則!)「わ、分かった。しょうがなく話してあげる。」「本当は、ここちゃんも、もっと話したいくせに!」「そ、そんなわけないし!」 そんなこんなで幼い頃の約束を果たした二人! ちなみに、りくも好きな子と付き合えたとか…! 二人はこれからも支え合って、幸せな毎日を送るのでした。
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