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数分後にはヘアメイクされて衣装を身に包んだ冬夜が出来上がっていた。
渋々2人に近寄ると鷹汰がジロジロ見て来てニッコリ笑った。
「うん、いいじゃん、な!慶汰」
「ああ…可愛いな…」
頬を緩ませて言ってきた慶汰の言葉に冬夜は顔を真っ赤にさせた。
とりあえず撮影が始まると慶汰と鷹汰の間に入るようにされてしまい、冬夜の内心は緊張がすごかった。
自分とは全く違うイケメン2人に挟まれて心は慌てていたが何とか顔には出さずに耐えていると…カメラマンが出してきた次の指示に3人は耳を疑ってしまった。
「じゃあ、次、冬夜くんを奪い合う様にキスしあってくれるかい?」
「ええ!?それって…」
「ふーん、面白そうじゃん、じゃあまずは俺な」
冬夜が嫌がる前に鷹汰が顎を掴んで深く口づけをしてきて、舌が入ってきて絡ませ出した。
「んっ、んんぅ…ん、ぁ…やっ!」
「おい!鷹汰、離しやがれ!」
無理矢理引き剥がされると今度は慶汰が所謂顎クイというのをしてきてそのまま唇を重ねてきたが、それだけでは足りずに冬夜は悲しげな表情を浮かべた。
「いやです…いつものがいいです…」
「!?いや、それは…」
「だめですか?慶汰さん…」
上目遣いで見つめると慶汰も顎を掴んできて深くキスをしてきて冬夜の方から舌を入れて絡ませた。
「んっ…ん、はぁ……ん」
「ん、ん…」
「はーい、こーたい。冬夜、また俺な?」
無理矢理離されるとまた鷹汰が口を塞いできて、舌同士を絡ませた。
その後も何回も2人からキスをされて冬夜の顔はとろーんと蕩けており、2人は顔を見合わせてからカメラマンの方を同時に見た。
カメラマンは笑顔を向けるとグッと親指を立ててきた。
「なぁ、冬夜。俺と慶汰、どっちのキスが良かった?」
「もちろん、恋人である俺だよな?」
「…はぁ、ん…慶汰さん、鷹汰くん…」
甘ったるい声で名前を呼ぶ冬夜に慶汰も鷹汰もドキッと来ると、その後冬夜は目を閉じてぐったりしてしまった。
2人からの深い口づけで頭に酸素が回っていなかったらしい。
でも2人からの問いかけは聞こえていたので冬夜は心の中で呟いた。
(俺を蕩けさせるのは甘い口づけをしてくれる慶汰さんだけですよ)と…。
END
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