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愛純とは高校1年の時に知り合った。 だから、今年でもう2年の付き合いになる。 色んなことがあって、周りと溶け込まなかったあたしに、毎日、毎日しぶとく声をかけてくれて笑わせてくれた唯一、心を許してる親友。 愛純は平気で人の心の中をズカズカと入ってくる。 まるで、人の気持ち考えて話してるの?と、毎回聞きたいくらいに、本当にズカズカと……。 でも、そんな愛純が大好きで、そんな愛純だからこそ、あたしは気取らず一緒にいられる。 むしろ、他の友達なんて本当に上っ面の部分で繋がっているだけな気がして、あたしは好きじゃない。 〝深入りはしたくない〟 それは、あたしが前から心に誓ったこと。 「やっと、夏休みだねー!!今日の終業式が終われば暫くは遊びたい放題だー!!」 「う~ん、でも進路どうするの?高校生活最後の夏休みだよ?」 「まぁね、でも、人生1度きりだし!!」 そう元気な回答が返ってきた愛純を横で見ながら肩を落とす。 「ナツは?なんか考えてるの?」 「え?うん、何も……」 そう、何もない。 高校を卒業してのことなんて、何も…… 「もうさぁ~いい加減、彼氏でも作って今年の夏はエンジョイしよーよ。」 「え?彼氏?いらないよ、そんなの」 「はぁ……ですよね」 そう言いながら、さっき買ったレモンティーを勢いよく開けてゴクゴクを流し込んでる愛純を見て、なんだか自然と笑みがこぼれた。 そんな愛純を見て、あたしにとって大嫌いな夏を少しだけ楽しんでもいいかな?なんて思わせてくれた。 「じゃ、後でね♪」 「うん♪」 3年になって初めてクラスが離れ隣同士になったあたし達は、お互い違うクラスへと入った。
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