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「あ~あ、もう最悪……」 あの後、ミーティングが開かれ、まひろの予想は的中して、新しい部長とキャプテンの発表があった。 「ねぇ、聞いてる?」 学校を出たのは、4時……。隣で歩いている咲は、あたしがこんなにガッカリしているのに上機嫌だ。 「ああ、それにしても部長とキャプテン、嬉しいわ!!!」 そう、男子のバスケ部の部長とキャプテンは咲に決定した。 あたしの中では当たり前だろうと思っていたし、何より女子のバスケ部の部長はあたしになり、キャプテンはまひろ。 どうやって、あたしにまとめろと言うのか、先が思いやられるばかり。 そんなあたしとは逆に、咲は本当に嬉しそうでテンションが高い。 バスケが全ての咲…… 部活が終わっても、トレーニングしたり、走ったり、シュート練習を毎日やっている。 そんな咲を見ていると、少しだけ悲しくなる、きっと、高校は別なのだろう。 咲はきっと推薦で声がかかって、高校でもバスケを続けるつもりだろうし、あたしは、バスケは好きだけど、普通科に行きたいと思ってる。 「ん?ナツキちゃん?なんだか元気ないね……」 歩きながら顔を覗き込む咲に「別に……」と不愛想に答えた。 せっかくの記念日なのに、咲は悪気はないんだろうけど、ノーてんきで、ちっとも分かってない。 「来年は必ず海に行こう」 「………」 「やっぱりふてくされてる」 「だって……」 「分ってる、今日は特別な日だもんな、俺たちにとって……」 その瞬間、歩きながら咲はあたしを抱き寄せると「愛してる」と呟いた。
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