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エピローグ
世の中の縮図が分かってしまったのは、十五歳の誕生日の時だった。
その時まで私はとっても純粋で、母が演出する世界が現実であり、母の助言に従えば全てが上手くいくと思っていた。
ところが、私の誕生日パーティーに来た一人の男の子の言葉がきっかけで、バラ色だった私の世界はもろくも崩れ去ってしまったのだ。
その時に私は、甘いおとぎ話とは決別し、将来自立して生きられる強い人間になろうと決意した。
私の世界を壊した男の子は、私の傍にいて、私が強くなろうとするのを見守ってくれている。危ない時は私を助け、嬉しいときや悲しいときも、涙をそっと指で拭ってくれる。
きっかけをすべてお金儲けと捉える女子生徒もいれば、一人の女子生徒への失恋がきっかけで、傷ついて自暴自棄になり、人生を台無しにしかけた大人もいた。
与えられないものを嘆くより、人に幸せを与えられる方が、ずっとずっと幸せな気分になれるのに。
私は、これからも出会う人々に、沢山の幸せを色々な形で届けられるよう、努力していきたい。ともに寄り添いながら成長していける拓真と、ずっと、ずっと一緒に……
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