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事故の直後に分かった事だったんだけど、結局その同級生は彼氏でもなんでもなく、男子バスケ部の部員で偶然帰り道が同じだけだったんだ。
僕はバカだ、よく確かめもせず一方的に決めつけて未祐を突き放すなんて、きっと未祐は僕の事を嫌いになったまま死んでいったのかもしれない。
後悔を多く重ねた僕は大学2年生になっていた。
未祐の事もあり、彼女もいない。友達は合コンとかに誘ってくるが正直僕は乗り気になれなかった。
そんな僕の前にある日とんでもない奴が現れることとなるのだ。
「ただいま」
「お帰り、翔、あ、もうすぐ未祐ちゃんの命日だけど今年もいかないつもり?」
「うん」
「あのねえ、悲しいのは分かるけど。あんたが弔ってあげないと未祐ちゃんいつまでも成仏できないわよ」
母の言葉は僕にはあまり意味のない事だ。もういっそ僕を呪い殺してくれればいいとそんな風に考え僕は2階の自分の部屋に戻っていく。
自分の机に座り、僕は夏休みの課題に取り組もうとするが突如声をかけられる。
「どうも、お迎えにあがりました」
「うわあああああ」
これが僕と死神との出会いだった。
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