過去からの…

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過去からの…

あれから、もう20年…… お互い43歳になった。 あの時、彼と結婚していれば… ついつい、そんなことを考えてしまう。 ****** 彼とは、大学で出会った。2人が18歳の頃だった。 出会ってすぐに恋に落ちた。 麻宮 咲希(あさみや さき) 高梨 翔(たかなし しよう) いつも一緒に居て毎日が充実し、とても楽しかった。時々些細なことで喧嘩もしたけど……翔がモテるから私がヤキモチを焼いていたのだ。 翔は、誰にでも優しい。だから、すぐに勘違いをされる。その上、鈍感だから恋心を抱かれていることにも全く気づかない。 だから、誘惑されていることにも当然気付かず、それを見た私は、いつもハラハラドキドキしていた。 万一、翔を奪われたら……毎日不安で不安で仕方がなかった。自分に自信がなかったのかもしれない。 どんどん元気がなくなる私。 なのに、翔は「どうしたの?」とホントに鈍感で。 だから、いつも2人の時は、めいっぱい甘えていた。
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