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「またオレンジジュース?」
自販機の前に立っていた私は振り返る。視線の先にはショートカットで快活そうな女子高生が立っていた。ワイシャツを腕まくりして、第二ボタンまで外し、首からガラケーを提げていた。
ヒマワリみたいな明るい笑顔が酷く懐かしい。
「そういうあんたこそ。アイスティーじゃん。しかも無糖」
私は取り出し口からペットボトルを取り出す。
「だって好きなんだもん。それと無糖を選ぶなんて大人じゃない?」
あの子が得意そうな表情を浮かべるから私も思わず笑ってしまう。無茶苦茶な理論だ。
「何それ」
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