静かに怒った
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静かに怒った
もしかしたら、死んでいたトンボも、あの兄弟によって殺されたのかもしれない。 その兄弟を見ていると、飽きてしまったトンボを、投げ捨てていたのだ。草むらに。僕は、許せなかった。投げ捨てることはないだろ、と僕は心の中で静かに怒っていた。 僕は投げ捨てられたトンボを一生懸命探した。しばらく探して見つかった。一瞬ほっとした。そのトンボは、まだ生きていた。
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