BARあずさ

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「帰らないでくださいね?」と念押しされたまま、私はしょーがなく花束を生けにいった彼女を見送り立ったまま取り残された。 二人きりにされても居心地悪いだけなんだけど…? (どーするの、これ?) 頼られて依頼されるなら祓う気もある。 でも、この当人にはそんな気なんてさらさらないだろうし、 私も慈善家じゃあないからお金にならないコトなんかしたくない。 それが、本音で。 「…ふぅ」 ウンザリする気持ちを隠しもせずに溜め息混じりに黙った。 「・・・なにその溜め息。ムカツク」 「あ、そ。」 「・・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・。」 ソッポむいて時間が経つの待つ。
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