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「そう怒るでない、レイ」
今にも爆発してしまいそうなレイをデリックはなだめる。
「お言葉ですが、私は元魔法少女ではありますが…それももう昔のこと。今は主の下僕として使える身であるがゆえ、酷な事はございません。しかし……主の寛大のお心に御礼申し上げます」
ユエがそう言うと、仮面の男はにやりと笑って答えた。
「ふっ、そうか。それならば………元最強魔法少女と今の魔法少女、戦う姿は是非見てみたい」
面白そうだと笑いながら男は言う。
「ユエ、この件お前に任せよう。そしてアリス。ユエのサポートへ付いてやってくれ」
仮面の奥から除く鋭い瞳が2人に向けられる。
2人は男に向かって膝をつき、同時に答えた。
「御意」
「話は以上だ。早朝からの集合にも関わらず集まってくれたこと、感謝する」
男がそう言い終えると、それぞれその場から解散する。
ユエもロビーから出ようと1歩踏み出したときだった。
「ユエ」
男に呼び止められ、ユエは足を止める。
「はい」
ユエは返事をし振り返る。
「この後私の執務室に来なさい。話がある」
「分かりました」
ユエがそう返事をすると、男はスっとロビーから消えた。
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